2015/4/26(展覧会とボリショイ)

 昨日は、昼間に肉筆浮世絵展@大阪市美、夜にボリショイバレエのライブビューイングと、一日中うつくしいものに触れられて良い日でした。
 肉筆浮世絵展はとにかく着物がめちゃくちゃかわいい。あれは花見してる遊女とか歩いてる遊女とかはたまた手紙読んでる遊女とか、そういう画題よりも、ひたすらファッション画としてオシャレな着物が描きたかったんやろ、或いは(施主が)描かせたかったんやろ、と思うレベルで表現や描き込みの緻密さに驚く。もうとにかくひたすらにオシャレで、ため息。展示作品の模様帖とか作って欲しい。買いたい。
 親が工芸の仕事とかしてるからってのもあるかもしれないが、ああいう絵を、画師にぽんと金やって描かせるお金持ちがいたって本当に素晴らしいなとつくづく思った。江戸時代の大商人たちに感謝だ!しかし自分が出したお金で、あんな美しい絵が生まれるってどんなけ良い気持ちだろうか。それがのちのち、こうやって公の美術館で展示され、多くの人の目を楽しませるのである。
 ボリショイバレエは今年ライブビューイング何本かしてて、見に行ってたんだけど、最後の演目が白鳥の湖。もうあれは聴覚と視覚の最高の贅沢!音楽にしろ振り付けにしろ、展開がいちいちドラマティックで、そのたびに訪れるカタルシス。最後の場面はまじ美しすぎてちょっと泣いた。ロットバルトは、オディールやオデットをジークフリートに差し向けているわけなのだけど、まるで自身がジークフリートに焦がれているように妖しくエロティックで、なんだか歪んだ愛憎を感じる。王子よりも印象的なキャラクターだった。回転やジャンプも、今まで見てた演目も凄いと思ってたが、とにかく見せ場がほんと多かったなー。また見たい。