2015/3/17

 今日は振休消化の休みだったのだが、あまりに進まないシャチョーの宿題を終わらせるためでもあったので、夕方くらいまでは引きこもってがんばっていたのだけど、もうあまりに嫌になって、散歩がてらアメ村のスタンダードブックストアへ。ディストピアSFにどっぷりいきたいと思ってSF棚行ったら、ウィリアム・モリスの「ユートピアだより」って本見つけてしまって(なぜこれがあのコーナーに?)、テンションだだ上がり思わず購入。ウィリアム・モリスって、彼について書かれた本は何冊か持ってるけど、彼自身の文章というのはよく考えたら読んだことがなかったのだった。わたしは社会主義者じゃないけど、彼が掲げた思想、というか理想は、すごく好きだし興味がある。生活と芸術がともにあり、ものを作るよろこびが労働にあるという。じわじわ読もう。店内のカフェでカフェオレ飲みながらちょっと読んで帰宅。シャチョーの宿題は終わらない。もうやだ!!
 そして早めにお風呂入れてお風呂の中でカート・ヴォネガットガラパゴスの箱舟」読了。現世人類の終わりと、100万年後の新しい人類への進化の始まりという大きな変化が、ミクロな視点で描かれるあまたのピースで、あくまで中心を外し外堀を埋めるように組み上げられ、語り手の謎めいたキャラクターも相まって、最初から最後まで一体なにを読んでいるのかよく解らない気分にさせられるんだけど、100万年という時間の重さ、描かれない空洞が、緻密な構成によって最終的に圧倒的な存在感でもって立ち現れるすごく良い小説でした(なんて長い悪文)。タイタンの妖女でも思ったけど、シニカルなユーモアもすごい好みで、ヴォネガットはもっと読んでみたい。次は猫のゆりかご買おう。