漫画、宇宙、愛

 萩尾望都のSFものに描かれるとんでもないスケールの愛が好きだ。何千億、途方もない距離と時間。死んで、蘇って、死んで。宇宙の時間。気が狂いそうな。サントリーミュージアムIMAXで見たハッブル。あそこに出てきた途轍もないスケール!見ながらずっとどきどきしてた。あの中を駆け回る魂。長編だと、レッド・スターすき。長いけど、何度も何度も読んでしまう。そのたびに泣く。
 宇宙好きだ。性別なんてもう全く関係ない。両性具有というロマン。11人いる!とか。宇宙じゃないけど、竹宮恵子のイズァローン伝説も、王子の両性具有という特殊性がいい。揺れる性。愛した相手によって性別を決定するって、究極。イズァローンは、先日読み返してあまりの名作っぷりに戦いた。これもやっぱり泣く。ポーの一族と、風と木の詩と、イズァローン伝説と、銀の三角と、半神が自分の本棚にあることが本当に幸せ。恋愛をおもに描いた少女漫画って苦手だけど、この人たちの描く愛ってなんて苛烈で崇高なんだろうか。世界の行方を左右することに全く違和感がない。永遠の孤独とか、狂気とか、そういうものに半身浸している。半分っていうか、もうみんな狂ってる。
 最近イズァローン読み返して、萩尾望都のSF短編集も続けて読んでる。今日ジュンク堂で「A-A'」買った。漫画って美しい。宇宙も美しい。
 あとゴーストハントの最終巻も買ったよ。あれなかよしで連載してたときリアルタイムでなかよし買ってる年だったような。何年前だよ。でも多分小野不由美知ったのはあの作品がきっかけ。そこから悪霊シリーズ原作、十二国魔性の子屍鬼へ。小野不由美ラノベから一般書籍への橋渡しをしてくれた作家でもある。そういう意味ではやっぱりとても重要な作品。正直あの絵とかノリとか、昔は好きだったけど今はさすがに肌に合わなくて、惰性で買ってたよなシリーズだけど、やっと完結してくれて、すっきりした。
 漫画っていいね、やっぱり。