hige@京都、雑感

 京都で髭見てきた。京都のFANJ初めて行ったけどあまりにのどかな所にあってびっくりした。中も、ライブハウスというよりこぢんまりしたホール、或いは文化会館。なんか不思議な感じだったけど、髭は髭だった。サンシャインは名盤だったと改めて思う。何度もいうが、泉のように名作を作り続ける彼らは現邦楽界の奇跡だと思う。ライブパフォーマンスも、ファン層も、ずいぶん落ち着いたというか、無理のない感じになってきてて、見てて安心する。突飛なことやらなきゃ、みたいな時期はちょっとつらかった。良いバンドだ。大阪も行くので楽しみ。ただこれも繰り返しになるが定番曲はいい加減入れ替えてほしい。
 京都行くのに京阪に乗った。偶然ipodに入れてたKING BROTHERSのTHE FIRST RAYS OF THE NEW RISING SUN聴いてたら、就職決められないまま大学卒業して、学生時代にしてたバイトそのまま続けて京都に京阪で通勤してたときのことぼんやり浮かんできた。その頃に狂ったように聴いていた。あのときの気持ちは思い出したくはない。思い出しそうになったけどクッと自然にブレーキがかかる。電車の中でも、出勤前に時々寄ってた七条のマックでも、聴きながら何度も涙ぽろぽろ出た。あのときは、今のような自分、想像も出来なかった。
 仕事してる。週末になったらどこか出かける。時々ライブにも行く。後ろめたさなしに友達や知り合いと会える。母も適度な距離感で友達みたいに仲良く一緒に暮らしてる。憎しみあったり仲良くしたりしながら何だかんだでつきあい続けてる男がいる。月曜日になったら仕事に行く。これを、しあわせと思えないなら、一生なにも、しあわせなんて感じれないだろう。就職して3ヶ月すぎたが、未だに時々思う。晴れやかな気分噛み締めてる。明日のことが、来週のことが、来月のことが、半年先のことが、なんの憂慮もなく考えられる幸福。音楽を聴く、街を眺める、人と会う、心の本当に一部分で薄目あけるみたいな感じで生活してた。残りは全部どす黒かった。今はこころの全部でそれができる。
 3ヶ月で試用期間終わるから、3ヶ月過ぎて嬉しくてケーキ買って帰った。母に、勤続3ヶ月記念、て冗談ぽく言ったら、笑われるかと思ったのに、真顔で、がんばったねよかったね、って言われて泣きそうになった。
 髭は、ずっとあったな。わたしの人生がぐるぐるするときを、真っ直ぐ貫くようにあった。大学で大事な友達に出会ってCD貸してもらって好きになって。ファンダンゴに見に行って。サークルしてたときも、介護体験や教育実習してたときも、就職活動がんばってたときも、諦めたときも、またがんばったときも、就職留年したときも、卒業したときも、毎年毎年良いアルバム出して、良いライブしてくれた。別に励まされたとか支えになったとかは思わないし、そういうのあまり好きじゃないけど、彼らも大変なこととか辛いこととか沢山あるだろうに、ずっと飄々とキャッキャし続けてくれるのがとても好きだ。わたしもそうありたいなあ。サンキューにサンキューを重ねてありがとう、須藤が言うんじゃなくて、わたしが言いたい。