WTC、海





 WTCの辺りに遊びに行った。大阪に長年住んでるけど行ったことのない場所というのはなかなか多いものである。WTCも初めて登った。前にも書いたと思うが、港というのは良いものだ。コンテナの色合いはどうしてあんなえも言えぬトーンなのだろう。自然とはかけ離れた、直線的に作り込まれた海岸線。その中を海という大きな自然が満たしていること、とても不思議な感じがする。幾棟もタイルのように連なる幾何学文様の団地の格好良さよ!巨大なクレーン。遠くに霞む高層ビル群。直線、ブロック、幾何学、巨大、大量、同規格、無機的で有無を言わせぬ暴力的な美しさ。港を見ていると、産業革命への反動で自然賛美・古典回帰のアール・デコが生まれる一方、機械文明の暴力的な力と速さを崇拝する未来派が生まれる人間の美への感覚の不思議と、その楽しさを思う。

 ATCに行くと、なにやらコスプレイヤーさんが沢山いた。何かイベントでもあったのか、常時たむろっているのか、よく解らない感じの絶妙な密度だった。ものすごい格好をしていても、まぁ当たり前だが、普通のカバンを下げていて、コンビニのパンとかを食べていて、ほんとうに当たり前なんだけど、それがちょっと面白かった。みなさんキャッキャウフフと楽しそうに写真撮ったりお喋りしたり、なんか、もう成熟した文化になっているんだなーとぼんやり思った。普通の家族連れもちらほらいて、レイヤーさんのただ中で小さい子供が「ハト!」とハト追っかけてたらお母さんが「こんな状況でハトに目がいくんや…」て呟いてて面白かった。確かに。

 最近VistaQuestシリーズの最新作、VQ1015R2が届いた。まだがっつり撮る機会がないのだが、だいたいこんな感じだった。だいぶあっさりな気がするが、VQ1015みたいな妙なふわふわ感が無くて良いかも。ピーカンのときに撮ってみたい。